2017/3/23~24 奈良・見仏記

3/23(木)

突発的に決めた行先、奈良。仏像ファンの夫の見仏がメインです。朝9:30ごろ出発。東名阪→西名阪を通る車旅、ロングドライブは久しぶり。11時ごろ、伊賀のドライブインで、パックのタコ飯を半分ずつつく。三月後半とはいえ、寒い。外気温8度。

天理東インターを降りると、軒並み天理教の施設なのね。ほぉーと見ながら、大神神社へ。

 

 

今回の旅で、唯一、わたしがリクエストしたのがここ。知人が何人か行っていて、気になっていたんです。最古の神社とも、パワースポットとも。緑に包まれ、深呼吸したくなる、たしかに素敵なところ。

参拝し、お札に願いを書きました。

山登りはしなかったけれど、奥のほうへ歩いてみました。狭井神社で、井戸のお水をいただき、展望台へ。

 

車を停めたところから、ずいぶん上ってきたのがわかります。桜が咲いたら、さらにいい景色でしょうな。道なりに、学問の神さま、久延彦神社から竹林を抜けて。

お昼はこのあたりの名物、三輪そうめんをと、鳥居の脇のお店で、にゅうめんをいただきました。三つ葉と生しめじがのって850円、観光地価格ですねぇ。

続いて、車で20分くらいだったかな、安倍文珠院へ。こちらは、日本三文殊第一霊場だとか。

 

金閣浮御堂にて、七まいり。厄払いができるんですね。お堂の周りを回りながら、「~しないように」の願い事を唱え、一枚ずつ、おさめ札を箱に入れていきます。これを七回。お堂の裏側の通路だけ、なぜか異常に狭いのは、いかなる理由だろうか?池に落ちそうなギリギリ感。

本堂へ参ると、お抹茶と干菓子をいただけます。五芒星が入ったお菓子で一服、うれしい。

 

夫が見たがっていたのは、こちらの国宝:渡海文殊菩薩群像。圧巻。写真はもちろんNGだけど、拝観すると、このポストカードがもらえました。

境内には、特別史跡の古墳まであります。安倍晴明が天文台もあり、ここで星を見ていたのかぁと、悠久のロマンに胸がくすぐられます。

そのあと、飛鳥寺へ。日本最古の大仏があるという。ほんの少し走るだけで、風景が変わっていきます。素朴でのどかな田園地帯と、けっこうな山越え。

 

飛鳥大仏は、なんと1400年前のものだとか。お寺の方がお話してくださいました。聖徳太子や蘇我馬子の時代って、気が遠くなりそうな昔ではないですか。仏様のお姿も、鎌倉以降のものとは違う、ワイルドでプリミティブな感じ。写真撮影もOK、大らかなのでした。

 

順路の途中、「蘇を試せます」とありました。前日ネットで見て、気になっていた「蘇」。古代のチーズ的なもの?明日香村あたりにしかないっぽくて。せっかく来たからにはぜひ!と思ったのに、あれこれ見ているうちにすっかり忘れて出てしまったー。がーん。

明日香村のあたり、山を背に畑が平べったく広がって、日本の原風景のイメージ。小山のような古墳がぼこぼこあるのも、なんともスケールがでかいといいますか。ぜんぶに豪族が眠っているんですよね。日本史の中でも最初に習うところで、記憶が薄いのが残念だけど、この風景の中にいると、古の、万葉のって言葉が自然と浮かんできます。

ここから奈良市内へ。夕方の渋滞にはまり、一気に現代に引き戻される~

 

宿は、JR奈良駅前のスーパーホテル。昨夜、ツインで6000円台という値段で選んだのだけど、一歩入った瞬間、「えっ?」と声が出るほど、驚愕の狭さ。12㎡ってこんなんなんだ。奥行きなさ過ぎて、写真とれない(笑)。設備は新しくてきれい。 加湿器&空気清浄機があるのもいいね。

夕食は、ホテルを出てすぐの三条通をぶらぶらして、釜めしのお店へ。柿の葉寿司以外の名物も思い浮かばず。鶏のと、豚のと。突き出しは、にゅうめんでした。ざる豆腐とともに。半合か迷って一合にしたら、完全に食べ過ぎ。苦しい。

 

食後は駅のあたりを散策。観光案内所でパンフレットなどチラ見して。

3/24(金)

ホテルの朝食バイキングは、パリパリのクロワッサンなど、なかなか充実。

荷物を預かってもらって、歩いて興福寺へ。風が冷たい。奈良いちばんの観光地地帯だけれども、9時台だと、まだ人はそんなに多くない。

 

五重塔を眺めて、東金堂へ。こちらでは特別に仏頭の展示もありました。

  

そしてメジャー中のメジャー、阿修羅さん。阿弥陀如来を囲む、四天王、八部衆、梵天・帝釈天、阿形・吽形の金剛力士像。弟子も、鬼までも一堂に会しているという。

 

阿修羅ほか、線が細い、塩顔で、華奢な感じが魅力のひとつかと思うのだけど、これ、少年モデルで作るように指示されてたんですね。光明皇后。うむ。

続いて東大寺へ。鹿が増えてきました。外国の方多いけど、こりゃー楽しいわな。放し飼いの鹿がわらわらいて、自由に餌までやれるなんて。しかし、鹿せんべいを手に持つ人が近くにいると、ぐんぐん鹿が寄ってきてこわい。囲まれて、あわわ。

東大寺ミュージアム。天上天下唯我独尊。この像は、失礼ながら、コケティッシュでほほ笑んでしまう。大仏殿の仏様の手はこんなに大きいのに。

 

混雑してる大仏殿はパスして、階段を上り、法華堂(三月堂)へ。夫のお目当て、四天王像。筋骨隆々のお姿。この旅で、何度も目にした四天王像だけども、こちらのは白くて、感じが違う。彩色もけっこう残っていて、できたころはさぞや華やかだったろうと想像します。

 

駐車場まで戻るのにけっこうあるけど、人力車の営業を振り切り歩く。寒い。近鉄奈良駅のほうから商店街へ。行基の像がありました。

お昼ご飯をどうするかと、メニューを物色してたんだけど、奈良、物価安いかも。全体的に漂う田舎感も相まって、遠くに来た感じがする。

  

結局、なんかわからん店で、和ランチと洋ランチをひとつずつ。650円+税。和のほうは、アルミケースに入ったちょっとずつのお惣菜が並んでる感じで、お弁当みたいな。出入り口からすぐの席で、自動扉が開くたびに冷たい空気が入ってきて、寒いのなんのったら。

早々に退散して、カフェ・ド・クリエ。奈良まで来てクリエかよ(脳内の叫び)だけども、とにもかくにも寒かったからさ。奈良のマンホールは、鹿ちゃんでした。

JR奈良駅に戻り、車を出して、唐招提寺へ

8年前に奈良に来た時は、こちらのお寺が改修中だったか、仏像が出張中だったかで、近くの薬師寺だけ行ったのでした。

はじめて(かな?)入る唐招提寺、すばらしいところでした。空気感というのか、入ってすぐから涼やかで清々しくて。私はパワースポットとか感じる力はないけども、ただ素直に気持ちいいの。

 

金堂、講堂の仏像も、大迫力!大きさのインパクト。そして、本当に1000本ある千手観音、圧巻。建物の配置もよくて、どこも絵になります。

 

鑑真和上の御廟へつながる、高い木に縁どられた小径、苔生した地、緑いっぱいの中を歩いてると、心の垢まで洗われるようでした。

 

ここで見仏は終了。大和郡山から西名阪で帰ります。毎度のことながら、東名阪の上りは渋滞。帰りは3時間半くらいかかったか、運転お疲れさまでした。

おみやげは、瓜の奈良漬けと、阿修羅像のふせん。